2023.09.26 (Tue)
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世界に誇る生地や洋服を生み出す「尾州織物」。その魅力を伝えるイベント「びしゅう百貨店」が9月27日(水)→10月2日(月)の期間、松坂屋名古屋店南館1階オルガン広場で開催されます。地元学生たちと取り組んだ、2つのコラボ企画も見どころ満載です。多くの人を魅了する尾州織物の製品が集結する貴重な機会をぜひお楽しみください。
愛知県一宮市を中心とし、木曽川流域の豊かな自然に恵まれた「尾州」。この地は、紡績、撚糸、染色、製織、整理、縫製に至るまで、服作りの全工程を一貫して行うことのできる日本唯一の繊維産地です。
特に毛織物の生産量は国内の約60%を誇り、その品質の高さから、イタリアのビエラ、イギリスのハダースフィールドに並ぶ「世界三大毛織物産地」とも称されています。
この「世界に誇る生地・洋服を生み出す尾州産地」と「地域の生活と文化を結ぶマツザカヤ」が手を組み、地元尾州で生まれた良い物を紹介するイベントが「びしゅう百貨店」です。
今年で3回目となるこの「びしゅう百貨店」の会場には、アパレルブランドを中心としたブースが多数集結。尾州の生地や服を、職人やデザイナー自らが店頭で接客するので、世代を超えて支持される尾州織物の魅力をより深く知ることができるでしょう。
今回は、イベントに先駆けて、地元・名古屋デザイナー学院の学生さんたちと、2つのコラボ企画を始動させました。
1つ目は、『尾州生地で着てみたい服プロジェクト』。これは、学生が「生地選定」、「デザイン」、「パターン制作」、「縫製」までの工程を全て担い、尾州の生地による服を作り上げるというものです。
完成した作品は、イベント期間中に実際に展示されます。尾州の生地がどんな服に仕上がっているのか。会場でご覧いただけます。
また今回は、作品に対するアンケートも実施しますので、ぜひご参加ください。
学生たちとの2つ目のプロジェクトは『ウィンドウプロジェクト』です。
今回は「びしゅう百貨店」開催時の、松坂屋名古屋店・ショーウィンドウデザインを、名古屋デザイナー学院 インテリア学科に依頼しました。
時代の流れとともに数を減らしてきたショーウィンドウは、実は今や貴重な存在。
その空間を「未来ある学生の皆さんに解放することで、学びの場になれば…」という想いから、このプロジェクトは企画されました。加えて、若い世代の人たちに尾州の魅力を感じてもらいたいとの願いも込められています。
イベント開催まで約半年。
参加学生に向けて、ショーウィンドウデザインのスペシャリストである松坂屋のディスプレイデザイナーによる講義をはじめ、実際の展示スペースや尾州製品の見学会などを実施。学生たちは、尾州織物の魅力、そしてそれが最大限伝わる空間づくりについて、真剣に向き合い、素晴らしいデザインプランを練り上げてくれました。
そのプランに対し、松坂屋社員たちも「松坂屋のショーウィンドウとして相応しいクオリティのアイデアであるか?」「実現可能なプランであるか?」など、実際にデザインするときと同じ基準、同じ目線で熟考し、判断しました。
学生たちによる熱のこもったプレゼンを経て、今年の「びしゅう百貨店」のショーウィンドウのデザインが決定しました。
採用されたデザインプランのテーマは「テキスタイルシープ」。
ウィンドウには尾州ウールを使った大きな羊のオブジェと、尾州の服を着たマネキンを据え、その魅力を表現しています。
「ただ羊の体毛部分に布を貼るだけではつまらないので、どうすれば人目を惹くデザインになるか悩みました。」(学生コメント)
尾州織物を、いかに魅力的にみせるか?
より多くの人に関心を持ってもらえるデザインとは?
今回、すべての学生たちが、その答えを見つけるべく試行錯誤し、説得力のある魅力的なプランを考え抜いてくれました。
今後、採用プランを企画・デザインした学生チームには、“デザイナー”として、松坂屋のショーウィンドウ担当者と共に監修作業に関わってもらう予定です。
「選ばれたことで喜びと責任感を感じています。完成度の高いショーウィンドウにしたいと思います。」(学生コメント)
「びしゅう百貨店」にずらりと並ぶ尾州の製品とともに、学生たちによるこれまでにないショーウィンドウデザインにもぜひご注目ください!
「びしゅう百貨店」
期間:9月27日(水)→10月2日(月)10時〜20時、最終日は18時閉場
場所:松坂屋名古屋店南館1階オルガン広場https://www.matsuzakaya.co.jp/nagoya/promo/2/trendy/321/bishu/2309/