2023.11.17 (Fri)
目次
2020年〜2021年、コロナ禍において多くの夢が絶たれました。戦後初めて中止となった、夏の恒例の行事「2020年 全国高等学校野球選手権大会」(通称・夏の甲子園)もそのひとつです。
大舞台で活躍の機会を失った元高校球児たち。今でも心に深く刻まれる消化しようのない悔しさ、言葉にできない無念の思いを少しでも解消すべく企画されたのが、今回ご紹介する「あの夏を取り戻せプロジェクト」です。
彼らが夢の舞台を体感し、次のステップに進むために。大丸松坂屋百貨店は、彼らの活動を応援しています。
「あの夏を取り戻せプロジェクト」(外部リンクへ移動)
https://www.re2020.website/
2020年、戦後初めて中止された「夏の甲子園」を取り戻したいとの思いで企画された、「あの夏を取り戻せプロジェクト」。
これは、同年各都道府県の独自大会で勝ち残った約40チームを集め、阪神甲子園球場で、特別イベント「あの夏を取り戻せ~全国元高校球児野球大会2020-2023~」を開催するためのプロジェクトです。
2020年当時、高校で野球部だった大武優斗さんが発起人となり、学生や若者自身で運営することを決めました。全国49チームの中から、当時の選手約1,000名とともに、本大会を「甲子園」で行いたいという思いが推進力になっています。
ここで、発起人である代表の大武優斗さんに、プロジェクトを立ち上げたきっかけや実現にかける思いを伺いました。
大武さん「小学校時代から甲子園にあこがれ、野球に打ち込んできました。そして高校球児として甲子園を目指し、高校3年生となった2020年、ようやく夢の甲子園を目前にしたある日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、戦後初の大会中止が発表されました。
長年抱いてきた夢を打ち砕かれ、私自身も絶望感を感じましたし、仲間たちの中には、今でもどん底の精神状態でくすぶっている人もいます。
大会中止が決定してから約2年が経った2022年の夏、久しぶりに野球部の仲間と語り合う機会がありました。大学生活や近況を楽しく報告しながらも、やっぱり最後には甲子園の話になり、まだみんなが悔しい気持ちを払拭できずにいることにも気づきました。そんな不完全燃焼な思いに終止符を打ち、次のステップを踏み出すきっかけをつくりたいと、このプロジェクトを発足させました。」
プロジェクトを立ち上げたものの、開催の決定まではかなりの時間を要したそうです。
大武さん「資金も経験もない学生に「本当にそんなことができるのか」と思う人の方が当然多く、自分自身、何から手をつけて良いのかもわかりませんでした。
ですが、いろいろな方の協力を得ながら、独自大会の優勝チームを中心に元高校球児に参加の呼びかけ、メディアを通して本大会にかける思いを全国に訴えました。その結果総勢700名もの元高校球児が参加してくれることになったんです。」
そして、本プロジェクトにはもう一つの目的があるといいます。
大武さん「『若者が挑戦できる社会をつくるきっかけになること』です。資金や経験がなくても、野球しかしてこなかった自分たちでも、情熱と行動力さえあれば、何かコトを起こせるという可能性を示し、同世代の若者にも挑戦してみようと思ってもらえるきっかけにしたいと思いました。」
2020年、甲子園の夢が叶わなかった元高校球児たちが、あこがれの甲子園のグラウンドに立ち、あの夏を取り戻そうとしています。でもまだ資金が足りず、あきらめようとする高校もあります。
彼らにとって、2020年の夏はまだ終わっていません。
新たなステップへ踏み出すきっかけになるように、ぜひ皆さまの応援をお待ちしています!
「あの夏を取り戻せプロジェクト」(外部リンクへ移動)
https://www.re2020.website/