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徹底した“京都らしさ”。「THE HOTEL HIGASHIYAMA」が提供する京都のアイデンティティ

徹底した“京都らしさ”。「THE HOTEL HIGASHIYAMA」が提供する京都のアイデンティティ

京都府京都市

    2022.10.11 (Tue)

    目次

    2022年7月、京都・東山の地に開業した「THE HOTEL HIGASHIYAMA by Kyoto Tokyu Hotel」。平安神宮や南禅寺、永観堂といった著名な神社仏閣をはじめ、京都国立近代美術館や京都市京セラ美術館などアートの薫りに包まれた岡崎エリアに佇み、館内は“京都らしさ”を全身で感じられる空間となっています。京都生まれ、京都育ちでもある総支配人の小川原照枝さんに、ホテルと京都の魅力についてお話をうかがいました。

    優雅な京都時間が流れる「THE HOTEL HIGASHIYAMA 」

    元京都市立白川小学校跡地に建てられた「THE HOTEL HIGASHIYAMA by Kyoto Tokyu Hotel」。ホテル周辺には平安神宮・ロームシアター京都・京都国立近代美術館など京都市の文化拠点が点在する文化の薫るエリアです。

    中庭を囲むように設計された全168室の客室は、部屋に居ながらにして四季折々の京都を感じられるのが魅力。全ての客室にホテルが独自に制作した「茶箱」が設置され、日本茶を味わうことで茶文化の一端に触れられるのも、このホテルならではのおもてなしです。また宿泊者限定のリラクゼーションスペースとして、趣が異なる3つのプライベートスパが用意され、旅の疲れを解きほぐしてくれます。

    そんなTHE HOTEL HIGASHIYAMAの総支配人を務める小川原さんは、京都生まれ、京都育ちの「京女」。1994年に京都東急ホテルに入社後、コンシェルジュを中心とした客室業務に従事。その後アメリカでの研修を経て、マーケティングや企画、海外セールスなどを担当してきました。

    「京都に限らず、金沢や名古屋など歴史のある街には、その街で育った人だからこそ知るルールやマナーがあります。そうした観点から、この度開業した当ホテルにつきましても、『京都を熟知した人間が総支配人にふさわしい』と京都生まれ京都育ちである私が選ばれました。」
    また小川原さんは、京都東急ホテルで初の産休・育休を取得しており、女性が活躍する社会の実現という観点からも、小川原さんはまさに総支配人としてふさわしい存在だったのだといえます。

    京都の茶文化を五感で体感できるTea&Bar “Sarei produced by Gion Tsujiri”

    THE HOTEL HIGASHIYAMAの中心を為すのが、中庭を望むホテルで最も注目を集める場所に設けられたTea&Bar“Sarei(サレイ)”です。
    ホテルのラウンジといえばコーヒーや紅茶などの「洋」の商品を提供するのが一般的ですが、こちらは日本茶や抹茶をメインとしています。1860年創業の老舗「祇園辻利」がプロデュースを行い、玉露や煎茶、ほうじ茶の飲み比べやグラスで味わうボトリングティー「茶零(されい)」などを楽しめます。
    名前の由来になっている「茶礼」とは、禅宗の寺院で毎日行われている儀礼のひとつで、一つの釜で沸かしたお茶を大勢の修行僧が共有し交流を深めるのが目的。

    Tea&Bar“Sarei”でもカウンターを取り囲むように席が設けられ、茶香炉から炊き上がる茶の香りに浸りながらお茶と歓談の時間を満喫できます。この茶の香りはフロア全体にゆっくりと広がり、エアアロマの役割も果たすそうです。

    「お茶は、京都では“当たり前にそこにあるもの”。京都は街のいたる所でお茶の香りを感じます。お客さまが来たらお茶を出しておもてなす、というのが幼少期から馴染んだ京都の“当たり前”なんです。」

    「お香が苦手という方はいらっしゃいますが、お茶の香りが苦手という方はあまりいらっしゃらないのではないかと考え、ホテルのエアアロマとして活用しています。ホテルが建つ粟田(あわた)が、かつて一面茶畑が広がっていたというストーリーもぜひ感じていただければうれしい限りです。」
    こういった仕掛けがあるのも、お茶の文化に親しんできた京都出身の小川原さんならではのアイデアといえます。

    宇治茶講座のワークショップなども体験できるなど、美味しいお茶を提供するだけではないサロン。味覚だけでなく、身体で感じるお茶はまさに「京都の日常」です。京都のアイデンティティそのものに触れられる特別な滞在となることでしょう。

    伝統に触れることで学ぶ、歴史と文化こそが京都そのもの

    THE HOTEL HIGASHIYAMAのもう一つの目玉は、京都に根付くさまざまな伝統文化を体験できる、宿泊者向けのアクティビティプログラム「京いろは」です。
    ユネスコ無形文化遺産に登録された和食をはじめ、雅やかな工芸品や茶の湯の数々の道具類、色鮮やかな染め物やきらびやかな金銀の彩りといった、伝統の技に基づいて進化し続ける美と粋を楽しめます。

    「京都らしさ、というのは豊富な伝統産業に象徴的に現れていると思います。まず目に入るのは『美味しい』『美しい』『華やか』などの感覚的な芸術だと思うのですが、それぞれの伝統産業の背景には長い歴史があります。体験プログラムは、ただ単に工芸品の作り方を学ぶということでなく、その背景にある歴史と文化に触れていただきたいです。京都で生まれ育った私もまだまだ知らないことも多く、こういった企画を通して、勉強中なんです。」

    また館内には、京都で活躍する伝統工芸作家の作品が並ぶショップ“Craft Editions produced by Kyoto Museum of Crafts and Design”があり、器や扇、木工品をはじめ、仏壇の「りん」など京都の長い歴史と作家の現代的な感性が融合した多彩な伝統工芸作品が並びます。

    「これまで京都の伝統産業に携わる職人の方々が手がけた作品は、なかなか世に出すのが難しいという課題がありました。京都東急ホテルとコラボレーションして一般のコンシューマーに向けてオリジナルの作品を作ってきた経緯もあり、今回、10年来お付き合いがある『京都伝統産業ミュージアム』さんにプロデュースいただきショップを開きました。」
    こうした京都の伝統工芸品に触れられる機会がたくさんあるのも、このホテルに滞在する楽しみのひとつ。長い歴史が育んださまざまな魅力に接するたびに、もっと京都のことを好きになれそうです。

    旅のプロも絶賛するTHE HOTEL HIGASHIYAMAの魅力

    「ロビーに入った瞬間から『京都』がスタートする」と、THE HOTEL HIGASHIYAMAの魅力を語るのは、松坂屋名古屋店の旅行センターで仕入れ・造成担当を務める近藤仁彦。

    「シンクタンクが調査したコロナ禍の終息後に訪れたい観光地ランキングで、京都は国内外の方々から上位に選ばれています。そんな京都で今年の七夕に誕生したのがこちらのホテルです。私も仕事柄これまで京都にある数多くのホテルを訪れていますが、意外にも京都らしさを体感できるホテルは多くありません。

    こちらのホテルを初めて訪れた際、まず感じたのが「あ、京都だ」ということ。ホテルを「陰」とし、京都の文化やホテルのゲストが「光」となるようなデザインコンセプトをはじめ、随所に京都らしさを感じられるようこだわり抜いているからこそ、京都らしい空気感を感じたのだと思います。」

    旅のプロも太鼓判を押すTHE HOTEL HIGASHIYAMAは、京都の旅をより満足度の高いものにしてくれそうです。 

    「THE HOTEL HIGASHIYAMAは、京都駅から離れた立地ですが、近くには平安神宮や青蓮院、知恩院、南禅寺、哲学の道といったスポットが点在し、観光に便利なロケーションです。また入り組んだ路地や疎水沿いの遊歩道を歩けば新しい発見に出合えます。このエリアでの散策に加え、ホテル滞在の時間もぜひたっぷりと楽しんでほしいですね。」

    観光を終えてホテルに戻ってきてからも京都を堪能できる、まさに旅の拠点とするのにふさわしい「THE HOTEL HIGASHIYAMA by Kyoto Tokyu Hotel」。
    京都の魅力、そしてアイデンティティそのものを贅沢に体感できる時間となりそうです。

    「THE HOTEL HIGASHIYAMA」秋の宿泊プランhttps://travel.matsuzakaya.co.jp/nagoya/internal/20220807_1547.html