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まちをつなぐ、想いをつなぐ。「Think LOCAL AWARD」で届ける36の逸品が会する審査会をレポート

まちをつなぐ、想いをつなぐ。「Think LOCAL AWARD」で届ける36の逸品が会する審査会をレポート

    2023.10.25 (Wed)

    目次

    大丸・松坂屋がお届けするWEBマガジン「Think LOCAL マガジン」の創刊1周年を記念して行われた「Think LOCAL AWARD」。今回は、全国各地よりノミネートされた36商品から、マガジン読者による投票にて選出された「LOVE賞」「YELL賞」「LINK賞」「ONLY賞」と、それらの逸品を吟味し選定した「特別賞」の合計5つの賞を決めた審査会の様子をお届けします。

    全国から逸品が一堂に集うThink LOCAL AWARD

    有名無名に関係なく、全国各地にはたくさんの名品があります。それらを1人でも多くの人々に知ってもらうべく「Think LOCAL」では、WEBマガジンのリリース1周年を記念して「Think LOCAL AWARD」を開催しました。

    ノミネートされた商品は全部で36品。全国の大丸・松坂屋スタッフであり、そのまちへの愛情と探究心、審美眼を持つバイヤーが、それぞれの地域や人々の魅力が詰まった、各地にある品々の中からおすすめしたい逸品を厳選しました。

    6つの受賞商品が決定。特別賞はDiscover Japan 統括編集長による推薦

    10月某日。都内の大丸松坂屋本社ビルにて、高橋俊宏氏をはじめとする審査員が集まり、審査会が開かれました。会場には、ノミネートされた食品やお酒、スイーツのほか、革小物や食器、服飾雑貨からアイコニックなお土産を詰め合わせたギフトセットなどがずらりと集結。

    それらを実際に手に取り、味わい、ときに会話を交えつつ、それぞれを慎重に吟味。品々が生まれた背景や推薦者のコメントが書かれた資料と照らし合わせながら、じっくりと見極めました。

    「LOVE賞」「YELL賞」「LINK賞」「ONLY賞」「特別賞」はこちら

    厳選なる審査にて決定した受賞商品をご紹介。商品の魅力が最大限評価された結果となりました。

    ■「LOVE賞」:そのひとや活動、商品が、まちに根付いていると感じる。
    エントリーナンバー11番 「神戸酒心館 福寿 大吟醸」

    https://think-local.dmdepart.jp/buy/20230913hyogo11/

    神戸といえば、灘にある5つの酒造で知られる灘五郷が有名な街。その土地からのノミネートということで注目の高かった「福寿 大吟醸」。酒造りに欠かせない六甲の豊かな水を大切に使い、まちに根付きながら未来を見据えてものづくりしている姿勢に支持が集まりました。

    ■「YELL賞」:地産地消など、関わるひとや活動の姿勢や想いに共感する。
    エントリーナンバー2番 「阿部牧場 ASOMILKのむヨーグルト」

    https://think-local.dmdepart.jp/buy/20230913kumamoto2/

    広大な草原を活用した酪農が盛んな阿蘇で、自然循環型農業に取り込みながら作られた「ASOMILKのむヨーグルト」。牛たちの飲む水、食べる草だけでなく、その草を育てるための土までこだわり、日本有数の酪農地である阿蘇の大地と恵みを体現した逸品。自然の甘みが美味しい牛乳と砂糖だけを使用した飲むヨーグルトを“飲んでみたい”と思い、共感した人の数が票数にあらわれています。

    ■「LINK賞」:技術や文化の継承に貢献していると感じる。
    エントリーナンバー33番 「山下水産 ほたてバジル」

    https://think-local.dmdepart.jp/buy/20230913hokkaido33/

    北海道といえばホタテ。そこにフレッシュな「風のバジル」のソースを和えて作られた「ほたてバジル」。“間違いなく美味しいはず”と想像を駆り立てられるレシピでありながら、より多く票を獲得した理由は「町ぐるみの団結力」ではないでしょうか。本来、寒冷地での栽培が難しいとされるバジルですが、地元の風力発電施設の電力を使って栽培されており、産地・寿都町の人々の文化や技術の継承にかける団結の精神が読者に届いたからこその受賞となりました。

    ■「ONLY賞」:ものづくりの唯一無二のこだわりに共感、食べたい、欲しいと思う。
    エントリーナンバー1番 「アスメデル 二つ折り財布 No.8」

    https://think-local.dmdepart.jp/buy/20230913tokyo1/

    葛飾区の土地にこだわり、町工場から生まれた革製品ブランド「アスメデル」の「二つ折り財布」。上質なカーフレザーを使い、持つ人の“取り出す所作まで美しく”を追求。1つ1つ手仕事で作り上げていく職人の姿が思い浮かぶ美しい仕上がりに。葛飾の街の人と共存しながら、使う人のことを考え、日常に寄り添う名品として唯一無二の存在感を発揮しました。

    ■「特別賞」:ディスカバー・ジャパン統括編集長高橋氏が選定する特別賞。
    エントリーナンバー26番 「Beer the First クラフトビール『Loop Marunouchi』」

    https://think-local.dmdepart.jp/buy/20230913tokyo26/

    <高橋さんコメント>
    「『Loop Marunouchi』は、日本の中心街“丸の内”の名を冠したクラフトビール。丸の内エリアのビルで災害用に備蓄されていた防災食をアップサイクルして、ビールという嗜好品にする、その発想がとてもユニークでした。丸の内は日本のGDPの1/4を生み出す大企業が集積するエリア。今後、大量の備蓄食材の廃棄問題が起こりつつあることの解決にも一役買うのではと期待したいです。SDGs的な観点から見ても、この時代性を反映していてこのアワードにふさわしいと思いました。味ももちろん美味しかったです。」

    エントリーナンバー18番 「樽正 フルーツシロップ&ジャムバターセット」

    https://think-local.dmdepart.jp/buy/20230913hyogo18/

    <高橋さんコメント>
    「歴史ある漬物屋さんがジャムバターを作るという着眼点にまず驚かされました。地方創生でも有名な場所・養父市内で廃校になった小学校を工房としてリノベーションしており、食材も地元のものを使用。1つ1つ手作業かつ、無添加で作られているところにも惹かれました。パッケージなどのデザイン性の高さも評価でき、高付加価値なものづくりのお手本とも言えると思います。優しい味わい、深みのある上品な甘さがとても美味しく、スプーンで試食していましたが、手が止まりませんでした。」

    「新規性、挑戦していると感じるものに惹かれる」全国各地に眠る、まだ見ぬ可能性

    審査会を終えた高橋さんへインタビュー。今回のラインナップから参加にあたっての意気込み、ご自身の選定基準、感想などをうかがいました。

    「今回、ノミネートした36品はジャンルもさまざまですし、地元で長く愛されているものもありながら、ここ数年で新たに生まれたものもある。どれもクオリティは素晴らしかったです。
    これだけ魅力的な品々が集まっている上で、僕としては商品に背景、ストーリー、そして挑戦を感じるものを基準に選定させていただきました。実際に選んだ2つの商品に共通する観点は“新規性”。伝統や歴史がありつつ、新しいものにチャレンジされているもの。まだ広くは知られていないけど、もっと多くの人に知ってほしいユニークな誕生秘話があり、地域創生を実現しているものを選ばせていただきました。」

    「アワードを振り返って思うのは、正直なところ選定がとても大変だったということ。どれもクオリティが高く、ツワモノ揃いでしたから。改めて各地の老舗のものや地元で古くから愛されるものもあり、長く続いていることについてリスペクトが深まりました。
    一方で仕事上、僕自身もこれまで日本各地で作られるさまざまな名品を見てきたつもりでいましたが、今回ノミネートした品々は初見のものがたくさんありました。全国各地にはまだまだ美しいもの、美味しいものがたくさんあるのだなと嬉しくなりましたし、とても勉強になり発見もあるアワードでしたね。」

    ローカルの魅力を再発見できた「Think LOCAL AWARD」

    「Think LOCAL マガジン」を立ち上げ、全国各地の大丸・松坂屋の店舗を通してそのまちやひとの魅力にフォーカスして1年が経ちました。しかし、まだまだそれでは追い付かないほど、全国各地には魅力的な美しいもの・美味しいものが生まれていることを再確認した今回。引き続き「Think LOCAL マガジン」を通して、1人でも多くの人々へ古き良きもの、ことを伝えながら、もっともっと知られるべき新たなもの、ことを取りこぼさず伝えていきたいと思います。